天下に豪傑が千軍万馬し、英雄たちが鎬を削って武芸を磨いていた戦国時代から数百年。今や天下泰平の化政時代と相成った。さむらいと言えば聞こえはいいが、刀の稽古はどこへやら、上司へのおべっかと金勘定ばかりがまかりとおる、なんとも嫌な世の中になったものだ。
 そんなある日、退屈をもてあましていたキミは“奴ら”に出会った。夜の闇の中、人を喰らう、人ならざる怪異。無我夢中で戦い、そいつらを切り伏せたキミは、謎の怪僧より、彼らが妖異と呼ばれる存在で、それらと戦う鍵となる宝剣“村雨丸”を探す宿命にあると告げられた。
 眉唾物の話だったが、キミはどこかで信じるつもりになっていた。それはキミを度し難い退屈から解放し、武士としての生き方、弱きを助け強きをくじく生き方をさせてくれるのではないかと思ったからだ。



 剣客とは、剣を手に功成り名を遂げることを夢見る武芸者をあらわすクラスである。
 剣客の名が表わすように、武士の魂ともいえる刀を操ることに特に長けたクラスであり、攻防に優れた特性を持つ。また、他の武器も扱えないわけではない。
 化政時代において、武芸を学んでいるのは決して武士の男性に限られているわけではない。女性であっても武芸を学ぶことはできたし、裕福な農民や町民の間には、現代で言うスポーツ的な意味で武芸を学ぶものもあった(その中から実際に武士になったものもいる。新撰組の土方歳三などはその代表格だ)。
 このクラスは特定の流派を再現したクラスではないが、PCが設定として特定の(実在、架空を問わず)流派を修めている、とするのは自由である。もちろんそうした場合でも、特技の効果などは変更されない。こだわりすぎて自縄自縛にならない程度に、演出に凝るとよいだろう。